AMDのブロガー勉強会に行ってきた

前回に引き続き。

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9/13に日本AMD本社で行われた『AMDの「APU新製品」に関するブロガー勉強会』に行ってきました。”率直な”ブログ記事を書け、とのことなので以下レポート。

内容は次の3つのプレゼンテーションで時間は1時間半(の予定w)でした。

・ AMDの「APU新製品」の紹介
・ Trinityとそのシステムの性能と消費電力について
・ AMDにおけるGPGPUとヘテロジーニアスコンピューティングの歴史

選ばれしアルファブロガー(!)らしく、完全にアレ1 な中華ケースを付けたNexus 7にポケモンキーボードという完璧な装備でメモしてきました。
(他にもNexus 7ユーザがいたり。あとはMBA派やiPad派、紙とペン派などなどで、普通のラップトップは見当たりませんでした。。。)

 

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”簡単な軽食”はこんな感じでした

 

まず営業の方から『AMDの「APU新製品」の紹介』に関して。
NDAのためにほとんど書けませんが、APU新製品のコアの特徴やラインナップ、予定販売価格といったメディアにもまだ公開していない情報(!?)を教えてくれました。
中には<censored>社の同価格帯のGPU内蔵CPUとのベンチを比べようとしようとしたら、あまりにも<censored>だったので<censored>社のdGPUを付けて比較した、なんてグラフがあったり。 他にもドライバやOpenCLのこと、そしてまさかのAndroidに関する情報もあってビックリ。
BlueStacksにAMDが出資していた2 なんて知りませんでした。

で、この新商品、今日貰えると聞いていたのでワクワクしていたのですが
間に合わなかったので後日発送致します」だそうです(ハハッ
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完全にこれ。期待を裏切りませんねー。

 

次にエンジニアの方から「Trinityとそのシステムの性能と消費電力について」。
個人的には消費電力削減って言われるとトランジスタのリーク電流減らしてSS下げれば良いんだろって考えちゃうんですが、そうではなくて回路レベルのお話でした。
まず、mobile向けTrinityの”Turbo core technology”の仕組みに関するもの。
一言で簡単にまとめると、
「使ってないコアの電力を働いてるコアに持ってくれば、TDP上げずに高速化できるよね」
ということ。さらにTrinityなら内蔵GPUの電力も使えてより効率的な電力運用ができるようになったそうです。
k10statで試してみてね→対応してませんでしたorz
Llanoの開発機と社内極秘ツールを用いて実演します!!→BSoD!!
(まあ開発機だからね・・・)

いろいろありましたが、負荷によってコアのクロックが変わる様子を見せて頂きました。

続いて最新のSwichable Graphicsのお話も。
一世代前のLlanoから搭載されているそうですが、要らないときはdGPUをバスからoffにできるそうです。(Dynamic Zero)
これも開発機で実演してくれました。

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貴重なLlanoの開発機(!?)

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ワットチェッカーによる消費電力のモニタ

まあ、nVidiaのOptimusと似たようなモンです、とか言ってはダメ。
「Optimusは使ってみるとシームレスな切り替えが糞だけど、AMDさんそこは大丈夫?」って質問していた人も居たけど、
そこはベンダーさんがしっかりやってくれてるから大丈夫なはずです、だそうです。
デスクトップ版やOEMは普通は搭載してないらしいけど、それでもASRockなら!!

 

3つ目がAMDのGPGPUに関するお話。
個人的にはAMDでGPGPUっていうと東工大スパコンの初代TSUBAME3 のイメージ。
(v1.2でnVidiaのTesla、v2.0でintelのNehalmになったけど)
AMDのGPGPUってnVidiaのCUDAと比べるとやっぱり出遅れてる感が否めないので、GPU単体でのGPGPUではなくAPUを生かしてヘテロジニアスなコンピューティングにする、そのためのHSAということらしい4。確かにnVidiaもARMだけどTegra作ってるし、Intelも徐々に力を入れてきてるから方向性は正しいんだろうけど、対nVidiaで住み分けをしようとしたらIntelと被ってしまってるし、最終的にCPUの時みたいに結局Intelに全部持って行かれてしまうんじゃないか、って考えてしまう。
でもそこはやっぱり先行しているAMDさんに頑張って頂きたいです^^
正直この辺りは予備知識もほとんどないし、全くの専門外なのでサッパリでした。
研究室で使ってる某シミュレータが確かGPGPU演算していたはずだけどCUDAだったしなぁ。

 

って感じで話は終わり。
その後はちょっとした質疑応答でした。
大盛り上がりの勉強会は当然のように予定時間を大幅に遅れて閉会。
(社員の方々お疲れ様です、遅くまで本当にありがとうございました)
アーキテクチャとかそっちの話は未知の分野なので聞いていて面白かったです。
個人的にはトランジスタとかプロセスの話の方が好きだけどまあアレ。
Tri-gateのプロセスとか是非聞いてみたいし

でも無料でここまでいろいろして頂いた上にさらにAPUとMBまで貰えてしまうなんてとてもおいしい素晴らしいイベントでした。 そのうちまたやりたい、とのことなのでそのときは是非よろしくお願いします。

(以上レポートでした。だいたいあってるはず、間違ってたらゴメンナサイ)

 

 

さて――――
帰ってきてこの記事書いてたわけだけど
今日はnVidiaのGTX650/660の深夜販売だったり5 もする。
GTX 650が発売日に10000円以下ってのを考えると、APUよりもintelの65W版i5あたりにGTX 650を積んだのが魅力的に見えてしまうのが正直なところ。
とりあえず「APU新製品」が手元に来ないと何とも言えないなぁ(チラチラ

 

おまけ:

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最初の入口の写真の鏡っぽいのをよく見たら
鏡ではなくダイシングする前のウェハーだったのでビックリ


  1. これ 

  2. AndroidアプリをPC上で動かせるBlueStacksが公開ベータ–AMDに次いでQualcommも投資 

  3. 合言葉は「みんスパ」――東工大のTSUBAMEが飛翔 – ITmedia エンタープライズ 

  4. 困ったときの後藤さん → ARMとPowerVRを巻き込んだAMDのソフトウェア構想「HSA」 

  5. GeForce GTX 650/660が発売、1万円から / 夜間販売も実施